国道157号 根尾大河原−大野市中島 その3
通行日:2012/05/20(日)
国道157号 根尾大河原−大野市中島 の経路図
トンネル建設予定地の周辺
橋を少し横から見るとこんな感じ。山の斜面が手付かずで,トンネル工事が未着工であることがよく分かる。
この未改良の脇道にはちょっとした滝があり,その影響で少々路面が濡れている。
先ほどのトンネル予定地の反対側の様子。ここも橋だけが完成しており,そこで道が途切れている。
岐阜県方面に向かって見た,現道と工事中の新道との合流地点の様子。
トンネル工事が始まりそうな雰囲気はまだ感じられない。
中島トンネル周辺
温見ストレートから約13km,県道230号の交点まで約1.3kmの地点。中島トンネルの約200m手前。
本来の道路が土砂で塞がれており,それを右に回り込んで避けるように迂回路が作られている。迂回部分は未舗装である。道路をふさいでいる土砂は土砂崩れというには不自然というか,意図的に積み上げたような石の山という感じのものである。
迂回路の終盤。元の舗装路に戻るところ。その先には中島トンネルが見える。
左側の石の山はやはり人工的に積んだように見える。
迂回路を通り抜けた直後,トンネルの手前で岐阜県側を振り返ってみた。
人工的な感じのするこの山は,工事車両が上って行けるような坂道として作られたもののように見える。
航空写真で見ると木の生え具合や重機の姿から,この辺りで重機を使って大規模に何かをやっている様子が分かるが,この坂道との関係性は分からない。
少し撮影位置を移動してみると,工事車両が上っていけそうな雰囲気やセンターラインの分断の様子がよく分かる。
迂回路が終わるところから見た福井側の様子。
この短いトンネルは中島トンネル。
トンネルの出口にはバリケードがあるが,これまでと同様に脇に車1台分の空きがある。
表に回ってみると「通行止」とある。
ところで,同じ「通行止」の表示を見てもその抑止力は人によっても状況によっても一律ではない(いや,本来は一律であるべきところだが)。躊躇なく進入したり,逡巡した後に進入したり,あるいは進入を断念したりと,その後の行動には差が出る。この差はバリケードの厳重さや,季節/時間帯/体力/崩落/動物等による危険度の見積もりなどから生じる。
そういう点から見ると,ここのように車が脇を通れるバリケードの抑止力は比較的小さい‥‥はずなのだが,トンネル正面からこの通行止表示を見ると,抑止力が案外効いている。
トンネルの正面で通行止め表示の前に立つと,いかにもトンネルの向こうで道が途切れてそうに見える。これはそれなりの抑止力になりそうで,先に進むのを断念してもおかしくないと思える。実際には突き当たりの左側に迂回路があるのはここまで見てきた通りである。
中島トンネルから約1.1kmの地点。大野市中島の県道230号との交点。
岐阜県方面に振り返って撮影。
今回紹介する国道157号はここまでである。標識と電光掲示板とバリケードで冬季通行止め区間であることが示されている。ただ,実際にはこれらの区間が実質的に自動車で通行可能であることはここまで記してきた通りである。
国道157号はここから片側1車線の快走路となり大野市街に至る。
まとめ
根尾大河原から大野市中島までのまとめ。思いつくまま列挙する。
- 全区間に渡り舗装されているが,1.0-1.2車線の狭路が主である。
- 険しい崖でも谷側にガードレールがない危険な箇所がある。
- 路面には雪は全くないが,道の脇に僅かに残雪が見られる箇所もあった。
- 全区間に渡り冬季通行止めの規制中だったが,実質的には全区間通行可能である。
- 温見峠は若干道幅が広い部分もあり,10台程度の駐車が可能である。
- 通行止め期間内ということもあるが,路面に落石や枝などの障害物が多い。
- 福井県側は順次道路改良工事が行われており,狭路は減少傾向にある。
- 岐阜県側には災害復旧工事以外の改良工事が行われている様子はない。
- 交通量はとても少ない。根尾大河原−温見峠間では駐車中の車以外に対向車はなかった。
- 温見峠には駐車中の車が10台弱あったが,ほとんどは登山中らしく峠はほぼ無人である。
- 温見峠−大野市中島間では車2-3台とすれ違った。
- 根尾大河原−大野市中島間には店舗は全くない。
作成日:2013/08/22
更新日:2013/08/22
快走路を500mほど進むと,ガードレールが行く手を阻み,左側の未改良の道に誘導される。
ガードレールの先は橋になっているが,橋を渡り終えると山の斜面に当たり,そこで道は途切れる。将来的にはトンネルで山を貫通する予定なのだろう。